おおやしろの麓

信州人がこの度、出雲国へやって来ました。

国譲り神話の神様

生まれてこの方、長野から出たことの無い私。
純粋なる信州人と言っても過言ではない。…と思っていた。

しかし、昨年の11月に長野を旅立って早半年、此処、出雲の地で暮らしています。

 

え?純粋なる信州人??

 

…えぇ、生まれと育ちは一応。
学生時代からの憧れの地、出雲に引っ越してきましたので、出雲在住の信州人(仮)みたいな。
無理がありますね。

事を知れば知るほどに、誰かに話したくてたまらなくなるのが私の性。このブログでは、皆様にお付き合いいただきましょう。

神話の国、出雲について。

 

 そもそも神話とは「神様の話」とは書くけれど「古くから人々の間に語り継がれている、神を中心とした物語」なんですよ。
昔から、人から人へ語って受け継がれてきた物語なんですね。

 出雲大社の祭神は『大国主大神』。それこそ戦国時代は『須佐之男命』だったとも言われておりますが。
出雲大社の本殿の後ろにあります、素鵞社には現在『須佐之男命』が祀られてますよ。

 大国主大神(以下:オオクニヌシ)と須佐之男命(以下:スサノオ)の関係性とは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
スサノオの娘『須勢理毘売命(スセリビメ)』の旦那さんなんです、オオクニヌシって。

え、オオクニヌシの義父なんや…スサノオ

ちなみに、このオオクニヌシという名前ですが、スサノオがつけた名前なんですよ。
それまでオオクニヌシは『オオアナムチ』とか『オオナムチ』って呼ばれていました。(キムチじゃないよ。)

 

オオクニヌシと言えば、やっぱり有名なのは『国譲り』ですよね。出雲大社の起源なのではないか、とされる神話です。
超・簡単にいうなれば、高天原(天上の国)に住む『天照大御神(以下:アマテラス)』がオオクニヌシに「国を譲りなさい」と言った内容なんですが、これまた沢山の神様が登場するんですね。

 

私、信州の生まれなのでついつい関係性を調べちゃうんですが、あったんですよ…関係性が。

 

オオクニヌシの息子に『建御名方神(タケミナカタ)』という神さまが居るんですが、その神様、なんと言うか…マァ体育会系なモンで…

それこそ国譲り神話の中でですね、『建御雷神(タケミカヅチ)』が事代主神に承諾を得た後、オオクニヌシの息子にも聞いてくれなんて言うもんですから、ちゃんと聞きに行くんですよ。「国譲りいいスか」って。

体育会系のタケミナカタさん、どうやって登場したと思います?

 

千引の石(千人もの大勢の力を必要とするような巨大な岩)を手先で差し上げながら現れるんですよ。

 

何やってるんですかァ、あなた。

 

それで、更にはタケミカヅチに力競べを申し出ちゃうんです。

タケミナカタタケミカヅチの手を掴むと、タケミカヅチの手は氷や剣に変化する、まさかのヒンヤリ系攻撃(そんなもんじゃない)
当たり前にそんな攻撃されたら、タケミナカタは恐れて下がりますわ。
そんな事も気にせず追い打ちを掛けるかの如く、タケミカヅチタケミナカタの手を若葦のように握りつぶして、放り投げてしまいます。

そして、逃げ出したタケミナカタ

 

逃げ出しちゃうんかい。

 

結局、現在で言う長野県の諏訪湖まで追い詰められて、タケミカヅチに殺されそうになります。(当たり前だがな…)
その際に、タケミナカタはその地から出ない、大国主神事代主神に背かない、国譲りを承諾する約束をしたそうな。

…エッ、タケミナカタさん、最大級の抵抗だったのでは?不思議な神様です。

 

そうそう、上記のとおり「諏訪大社」のご祭神は『建御名方神(タケミナカタ)』です。

なんと、こんな所で関りがあったんですねぇ。

 

で、国譲りは結局、オオクニヌシが国を譲る代わりに「天津神の御子が住むのと同じくらい大きな宮殿を建てて下さい」と交換条件を出します。

オオクニヌシが求めたその建物が「出雲大社」昔は「杵築大社」と言われています。

 

 なんだか神話は個性豊かな神様がたくさん出てきて名前が覚えきれませんね。
今回の記事では、ぜひ出雲大社のご祭神『大国主大神』とその義父『須佐之男命』、国譲りでお手手が氷になった『建御雷神』と諏訪湖から出られない体育会系の『建御名方神』を覚えていってくださいね。

出雲大社